八重山のサンゴ礁の保全を目指して

石西礁湖サンゴ礁基金

豊かな石西礁湖の危機【石西礁湖について】

TOP>石西礁湖について

石西礁湖について
石西礁湖は、石垣島と西表島の間に広がる日本で最大規模のサンゴ礁域です。石垣島の「石」と西表島の「西」をとって石西礁湖と呼ばれており、西表石垣国立公園に含まれています。
石西礁湖では360種を超える造礁サンゴが分布し、その多様で豊かなサンゴ礁生態系は世界的にも貴重と言われています。また、沖縄本島をはじめとした海域へサンゴの幼生を供給する源の役割もあるとされ、我が国のサンゴ礁を支えていると言われています。
また、石西礁湖では、ダイビングやマリンレジャーなどの観光、漁業活動、船の運航等の多様な利用がされており、地域の産業や暮らしに欠かせない存在です。
黒潮

日本のサンゴの分布、数値はおおよそのサンゴの種類数(ベロン・西平、ダイ、松本、矢島らの研究から推定)
「サンゴのはなし−おきなわの造礁サンゴたち」:沖縄県文化環境部より

石西礁湖の場所
石西礁湖の危機
我が国最大で世界的にも貴重な石西礁湖のサンゴ礁が、今、危機に瀕しています。高水温による白化、オニヒトデの大量発生、赤土流出や水質汚濁などの影響によって大きく衰退しているのです。
石西礁湖のサンゴ礁は、1970年代までは人為的な影響も少なく原生的な状態でした。しかし、1980年頃始まったオニヒトデの大発生でサンゴが食べられ、大きく衰退しました。その後、1990年代後半には石西礁湖全体で回復に向かいましたが、1998年と2007年に大規模な白化が起こって衰退し、現在では危機的な状態にあります。さらに、このサンゴ礁の衰退には、赤土流出や水質汚濁の影響も重なってきていると言われています。
白化

▲白化
温暖化の影響などで海水温が高くなるとサンゴが白化して死んでしまいます。

赤土流出

▲赤土流出
雨で陸から赤土が流れ出し、サンゴの生息に影響を与えています。

オニヒトデ

▲オニヒトデ
オニヒトデの大発生によってサンゴが食べられてしまいます。

水質の悪化

▲水質の悪化
生活排水、肥料の栄養分、農薬などが流れ出し、サンゴの生息に影響を与えています。

石西礁湖から受ける恩恵
石西礁湖のサンゴ礁は、多くの生物に産卵場所や休息場所となり、食料を提供するなど、豊かな生態系の基盤となっています。また、石西礁湖は、豊かな水産資源を生み出し、貴重な観光資源でもあり、経済と密接な関わりがあります。さらに、石西礁湖は八重山の伝統文化の拠り所であり、そのサンゴ礁は地域の人々の暮らしを災害から守る役割もあります。
contents
特定非営利活動法人 石西礁湖サンゴ礁基金 Copyright Sekiseishouko Coral-reef Fund All Rights Reserved.